2022.05.11 通話録音 電話

無駄な問い合わせはなぜ発生する?原因と円滑なコールセンター運営のための削減方法とは

無駄な問い合わせ削減 アイキャッチ

コールセンターは、顧客が商品やサービスについての疑問や不安を解消するための重要な部分です。電話応対の品質やスピードが求められるコールセンターですが、実際には無駄な問い合わせへの対応で、人手不足も加わり疲弊している現場があります。無駄な問い合わせを削減することは、円滑なコールセンター運営のための課題です。

この記事では、コールセンターにおいて無駄な問い合わせが発生する原因と削減方法を解説します。無駄な問い合わせにお悩みの方は、ぜひ解決の糸口を見つけるのにお役立てください。

「無駄なお問い合わせ」にお困りの方はこちらも御覧ください。
https://www.optsp.co.jp/lp/no_inquiry/

※2022年4月6日に「無駄な無駄な問い合わせ撲滅委員会」発足記念セミナーを行いました。
こちらも併せて御覧ください。

無駄な問い合わせが発生する原因

コールセンターに寄せられる問い合わせは、すべてが無駄なものではありません。企業が対応すべき改善点や、貴重な意見が寄せられることもあります。一方で、問い合わせ内容の中には、コールセンターのオペレーターに問い合わせなくても、顧客自身で解決できるものが多いです。

このように、問い合わせの中でも、顧客自身で解決できる内容のものは、コールセンターからすると「無駄な問い合わせ」といえます。
では、無駄な問い合わせは、なぜ発生するのでしょうか?
ここでは、主な原因を紹介します。自社にとって当てはまる原因を把握し、改善点を見つけることが大切です。

webサイトや取扱説明書などでの情報提供が不十分

企業は、商品やサービスに関する情報をWebサイトや取扱説明書などで公開しています。顧客は、これらの情報を見れば、必要な情報が手に入るかもしれません。しかし、中には顧客が持つ疑問や不明点が、提供されていない可能性があります。

また、仮に掲載されていたとしても、Webサイトのインターフェースや取扱説明書のレイアウトによっては、必要な情報を見つけづらい可能性が高いです。顧客からの問い合わせ内容が、Webサイトなどで公開されているものなら、インターフェースやレイアウトの改善点があるか洗い出してみましょう。

よくある質問集(FAQ)を確認していない

顧客からの問い合わせ履歴などを参考に、Webサイト上でよくある質問集を公開している企業は多いです。顧客は、よくある質問集を確認すれば、コールセンターに問い合わせなくても問題を解決できる可能性があります。
顧客がよくある質問集で解決策を見出せば、コールセンターに無駄な問い合わせが来ることもありません。

しかし、実際には、よくある質問集を確認せずに、コールセンターに問い合わせる顧客が存在します。
「コールセンター白書2021」の調査によると、コールセンターへの問い合わせ前に、よくある質問集を確認していない人の割合は、29.3%です。
よくある質問集を見つけやすくしたり、問い合わせ前の確認を促すような仕様にしたりすることで、改善できる可能性があります。

よくある質問集(FAQ)の情報不足

「コールセンター白書2021」の調査によると、コールセンターへの問い合わせ前によくある質問集を確認したが、Webページで解決できなかったという人の割合は、65.3%です。該当する顧客は、よくある質問集で解決を試みたけれど、仕方なくコールセンターに電話をした人と考えられます。

企業は、よくある質問集だけで、顧客が問題を解決できるような情報提供を行うことが必要です。現状のよくある質問集を見直し、顧客自身で解決するためのヒントになっているか分析してください。

無駄な問い合わせを削減するメリット

無駄な問い合わせを削減することは、企業と顧客の双方にメリットがあります。
ここでは、無駄な問い合わせを削減する企業にとってのメリットを解説します。この機会に、どのようなメリットが生まれるかを把握しておきましょう。

コールセンターのコスト削減

無駄な問い合わせが削減できれば、オペレーターの人件費も削減できます。
無駄な問い合わせによって、残業が発生している場合、問い合わせの削減によって残業の抑制が可能です。残業が削減できれば、コールセンターの稼働にかかる光熱費・通信費も、残業代とともに削減できます。

オペレーターの負担軽減

無駄な問い合わせが削減できれば、それらに対応していたオペレーターの負担が軽減できます。
本来対応すべき問い合わせに注力できるため、オペレーターの満足度も向上するはずです。

電話応対の品質向上

問い合わせの件数が多ければ多いほど、1件あたりにかけられる対応時間が短くなります。オペレーターは、次々かかってくる電話に対応しなければならないため、無駄な問い合わせに対してストレスを感じる可能性が高いです。
その結果、顧客に対して親身な応対ができず、機械的な応対になってしまうオペレーターも存在します。

無駄な問い合わせが削減できれば、オペレーターが、余裕を持って問い合わせに対応できるので、電話応対の品質向上が図れるでしょう。

無駄な問い合わせを削減する方法

無駄な問い合わせを削減することで、さまざまなメリットが得られることがわかりました。
では、実際に無駄な問い合わせを削減するには、どうすればよいのでしょうか?
無駄な問い合わせを削減する方法としては、発生する原因によっても異なります。

ここでは、主な方法を紹介するので、改善策を見出す参考にしてください。

よくある質問集(FAQ)の改善

Webサイト上によくある質問集を掲載しても無駄な問い合わせが発生するなら、改善が必要です。顧客がよくある質問集を見つけやすいような導線やインターフェースを設計しましょう。
また、掲載しているよくある質問に過不足がないかや、それぞれのFAQの内容が充実しているか、顧客目線で見直すことも大切です。

併せて、検索精度の高さも見直してみてください。検索精度が低ければ、顧客の検索方法によっては、回答にヒットしない可能性があります。FAQ管理システムなどを導入すれば、キーワードが一語一句一致していない場合や、自然文での検索も可能にするなど、検索精度を高めることが可能です。

チャットボットの活用

チャットボットとは「チャット」と「ロボット」からできた造語で、顧客と自動で会話をしてくれるシステムを指します。
近年、チャットボットをWebサイトに設置し、顧客からの問い合わせ窓口として活用している企業は多いです。チャットボットの精度が高ければ、顧客は解決策を見つけられ、結果としてコールセンターへの問い合わせ削減に繋がります。

まずは音声情報の一元管理から

よくある質問集(FAQ)やチャットボットの活用により、無駄な問い合わせ数を削減することは可能です。
しかし、これだけでは、無駄な問い合わせ数がゼロになることはありません。無駄な問い合わせ数を可能な限りゼロに近づけるためには、音声情報の管理も併せて行うことが必要です。

コールセンターに寄せられる日々の入電内容(=ナレッジ)を記録し、分析することを、コールセンターの人員がアナログで行うのは現実的ではありません。効率よくかつ戦略的に入電内容を記録し、分析するために、音声情報を一元管理できるシステムの導入が得策です。

システムによって入電内容を自動で録音し、データベース化することで、スピーディーな無駄な問い合わせの削減に活かせます。
また、入電数が定量的に把握しやすいため、導入の効果検証が行いやすい点もシステム化のメリットです。

無駄な問い合わせ削減 まとめ

この記事では、コールセンターにおいて無駄な問い合わせが発生する原因と削減方法を解説しました。無駄な問い合わせを削減するには、発生する原因を洗い出し、課題を解決することが必要です。問い合わせを削減し、企業側も顧客側もメリットを享受できれば、結果として双方の満足度が上がります。

円滑なコールセンターの運営のために、音声情報の一元管理を行うシステムは、あらゆる企業から提供されています。自社にとって最適なシステムがあればぜひ導入し、コールセンターの円滑な運営に役立ててください。